CRAZY DAYS!

コペンハーゲンに留学中の日本人大学生のブログ。アイデアを客体化させる場所。

Just do it.

僕を含む日本人って他人を変に意識しているように感じる。それも無意識的に。

学歴や職業等の肩書き、頭の良さ、年齢...


わざわざ自分を他人より上か下に置いて、変に優越感や劣等感を感じる人が多い。

特に、流行に敏感な人にこういう考えを顕著に示す。他人がどういうことをしているかを常に気にしているからだ。



デンマークに来て、これほどの時間の無駄はないと分かった。

自分のモノサシで他人と自分を比較して、劣等感に浸る。

気分は最悪になり、1日は楽しくなくなる。

誰が得をするのだろう。



この国の人間は、肩書きや年齢を気にしない。

学名なんて聞かれたことない。

言ったところで、日本でも僕の大学知らない人多いのに、デンマーク人が分かるわけないんだけどね笑

デンマークの大学のクラスでは、年齢的に僕の父親や母親ぐらいの人が勉強してるし、僕と同い年(22歳)で大学1年生というのは普通。

みんな、自分たちのことを黙々とやっているように見える。

例えば、授業が終わると、さっさと帰ってしまう人が多いし、キャンパスでは一人で時間を過ごしている人をよく見かける(僕もそのうちの一人)。



「あなたは何をやっているの(勉強している)?」

初めて出会うデンマーク人は、決まって一番最初にこの質問をしてくる。

自分の専門分野や勉強していることについて話せば、必ずそれについて深く突っ込まれ、意見を求められる。食事をしながら話すと、お酒が入るからこういう話題は長く続く。

僕がデンマークについて考えていること、自分自身の将来のキャリアについて論理的に話そうとすると、真剣に耳を傾けてくれる。

彼らは、僕の中身(パーソナリティー)を見ようとしてくれる。僕がどのような知識や考えをもった人間なのかを。

僕にとって、それはすごく嬉しいこと。

誰も、肩書きや頭の良さで僕を見下さないし、年上の人でも僕が自分の言いたいことを真剣に伝えようとすると、しっかりとそれを聞いてくれる。日本にいた時に感じていた妙な他者との変な距離感、自分の思い込みによるよそよそしさはない。

そのような、「無意味な他人との比較」なんてしなくていい。



自分がしっかりと誇れるものを持とうと考えるようになった。

趣味、勉強...自分が好きなもの、何でもいい。

自分のことを黙々とやっていく。それで結果を出せば良い。

そうすると、自分のことに集中するから、次第に他人のことなんて気にならなくなると思う。

Nikeの広告みたいだけど、"Just do it"と自分に言い聞かせながら。

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写真はクロンボー城。こういうお城大好き。

なぜ僕が幸福について研究するのか

ご存知の通り、現在僕は幸福について(特にギャップ・イヤーに関連したもの)個人的にリサーチをしている。ちなみに、僕自身は今幸せである。


そのような自分が、なぜ「幸福」に興味を持ち、個人的なインタビューを行いながら、自分なりにリサーチをしているのか。そのパッションについて最近考えるようになった。

www.japanordic.com

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僕が書いた記事。まだ読んでない方がいたら、ぜひ。



遡ること、2009年。


中学時代勉強で精一杯努力した結果、高校受験で成功し、県内トップ校に入学することができた。

高校での成績は下がる一方。遂には、1学年320人いた中で後ろから数えた方が早い成績に。高校2年に部活を辞めて、快進撃を図るべく勉強に集中しようとしたが、如何せん、勉強の方法が分からない。進学校に入学したものの、大学で学びたいことさえ想像できなかった。定期テスト、模試。勉強しても全く成績が上がらない。友達も多くは出来ず、高校生活を楽しむことさえもできかった。そんな自分が嫌いで仕方なかった。


何をしたいのか分からないまま挑んだ大学受験。案の定、センター試験は大失敗。大学受験の結果は某大学の理工学部以外全滅。最後の私立の受験が終え、東京から地元山口に帰る新幹線の中、一人号泣したことは今でも忘れられない。化学も物理も好きではなかった自分に唯一受かった大学に入学するという選択肢はなかった。

ただ、みじめだった。

浪人時に文転。社会との関わりなどあるわけがなく、何がしたいかも分からない。とりあえず、浪人したからには現役時に受からなかった私立大学の最高峰を目指したが、敢え無く撃沈。死ぬほど勉強して模試の判定はA判定だったから余計に悔しかったし、努力しても報われないんだと感じた1年であった。

今の大学の経営学部に入ったのは、たまたま入試がうまくいって、返済不要の奨学金がもらえるという合格通知をもらったから。仕事に役立ちそうだし、経営学部。そこに理由はなかった。だから、入学したものの、それはもう自分の能力や学歴に対するコンプレックスだけは人一倍で「なんで僕はここにいるんだと」日々自問自答していた。しかしながら、心のどこかで「多額の授業料を親に負担してもらっているから、最低限の成績はキープしないしないといけない」という思いがあったから、学業は他の学生以上頑張ったし、それなりの成績を残してきた。また、大学入学当初、英語が全くできずに何度も涙したことや、自分の能力に深く絶望し、色々と砂を噛む思いをしてきたのは懐かしい。

僕が以前書いた自分の英語力に関する記事はこちら
banrihayashi.hatenadiary.jp


高校1年生から大学2年生の前半までの5年半の間(浪人期間を含む)ずっと、自分にとってとにかく辛い時期であった。今思えば、ネガティブ過ぎるが、「自分は努力してもそれが結果として報われないみじめで不幸な人間である」と本気で思っていた時期でもある笑

冒頭でも書いたが、僕自身は今幸せである。それはこの期間、親や友達、教授...の心強い仲間にサポートされながら、自分なりに試行錯誤し続け、現在は自分がしたいことができるチャンスがあるからだ。デンマークで生活している今も本当に仲間と周りの環境に恵まれている。

こんな僕がギャップ・イヤーやそれに幸せを研究対象にしている理由は、今の幸せを失なった時にそれをリカバリーする術を自分なりに身につけておきたいからだ。当たり前だが、誰しも不幸なんてにはなりたくない。しかしながら、時として時代の流れや家庭の事情で「今の幸せ」を失ってしまうことだってある。万が一に備え、自分の心身をしっかりとコントロールする術を本能的に欲していたのかもしれない。どちらも、壊れてしまわないように。また、普段の生活をより楽しいものにしたい。何気ない普段の生活に実は、幸せになるためのチャンスがあるかもしれない。それを見つけることのできる独自の視点や思考力を育てたい。


「幸せ」という漠然とした概念。これを自分なりに明らかにするために、日本的(日本人的)モノサシに囚われたくない。折角、デンマークという素晴らしい国に留学させてもらっているのだから、もっと多くのデンマーク人と話し、彼らを観察したい。ギャップ・イヤーを取り、自分は本当に何をしたいのかを考え、アートやデザインを楽しみ、コーヒーを飲みながら他愛もない会話を楽しむ。彼らの生活の中に「幸せ」関するあらゆるヒントが転がっているのだ。日々の会話やインタビューで彼らと話し、その中で様々な発見することに大きな興奮と喜びを見出している。

帰国まであと5ヶ月。自分なりの答えを両手にたくさん抱えて、日本に帰りたい。

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写真はシティ・キャンパス(Nørreport st.)近く。

デンマークのJewelry lawに関する個人的な考察

26日、デンマーク議会が可決した2つ法案が国内外で物議を醸している。

その法案の内容をかなり簡単に説明すると、


1. 難民認定されて最初の3年間は家族を呼び寄せることができない。

2. 1万DKK(デンマーク・クローネ)(約17万2000円)を超える資産(現金や高価な貴重品)の没収を認める。


これら両方の法案が問題視されているのだが、特に2番目のJewelry law(ジュウェリー・ロー)と英語で呼ばれている法案がネット上で大きな論争になっている。


案の定、私の知人のデンマーク人のFacebookやこの法案の記事に寄せられた世界中からのコメントは落胆や怒りの嵐となっていたが、デンマーク人を含むそういう人たちは、そもそもデンマーク社会福祉モデルと財政状況を全く理解していない、或いは、知らないのだろう。今回は、この2つの観点+社会的不安について客観的事実を参考にしながら私の持論を展開したい。


デンマーク社会福祉モデル

デンマーク社会福祉モデルは、ノルディックモデル(The Nordic Model)と呼ばれていて、デンマーク以外にもノルウェースウェーデンフィンランドがこのモデルを採用してる。この福祉モデルの最大の特徴を一言で表すと...、

高税率、ハイリターン

まずは、税金。デンマークの税金は他の国と比較して非常に高い。例えば、デンマークの消費税率は、ハンガリーアイスランドに続いて第3位の25%(クロアチアスウェーデンノルウェーも同税率)、自動車税は2016年度より150%(従来は180%)、所得税は日本と同様に累進課税制度で最高60%近く。私のデンマーク人の友人のお父さんは、「頑張って働いて稼いだのに、月の給料の半分以上は政府にもっていかれるんだよ...」と嘆いていた。

外務省: 世界の消費税(付加価値税)の税率の高い国


次に、リターンについて。教育分野では、高校、大学・大学院(私立の大学院は除く)の授業料無料。ヘルスケアにおいては、ファミリー・ドクターや一般の病院での診療にかかる医療費(歯科、精神科等の特殊分野は除く)が無料である。さらに、大学生、大学院生はSUと呼ばれる奨学金が支給され、月に最大で5,700DKK(約98,000円)(一人暮らしの場合)もらうことができる。僕の友人(両親と同居している場合)は、月額約3000DKK(約52,000円)を政府からもらっている。

すなわち、日本人の感覚から見ると、異常と言っても良い程の重税でこのような高度な社会福祉は支えられている。



デンマークの財政状況

少し話がずれるが、昨年の9月下旬に教育予算削減に反対するデモをコペンハーゲンの中心駅付近で傍観した。そのデモは、2016年度のデンマーク国家予算から4年間、8.7億DKK(約150億円)という巨額の教育予算がカットされることに反対したものであった。

この教育予算削減反対デモの詳細情報は私がインターン先にアップした記事をどうぞ。

www.japanordic.com

ちょうどこの時期に、インターン先でデンマークの国家予算のリサーチをしていた。いくつかの統計情報やニュースを参考にしてみた結果、デンマークの財政状況がそれほど良くないということが明らかになった。

2015年度と2016年度(暫定)の予算案を比較すると、この1年間で国家予算の規模が2億DKK(約34億円)程減少している。

2015年度のデンマーク国家予算(約1兆105億DKK)
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2016年度のデンマーク国家予算(暫定版: 約1兆103億DKK)
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出典: STATISTICS DENMARK

全体のパイが小さくなっているにも関わらず、ヘルスケアと社会保護への投資を増やしていることが分かる。

ここで、みなさんに注目して欲しいところは、経済政策という項目である。2015年度に6.4%であったが、2016年度には6.32%に減少している。デンマーク政府はこの中で、海外援助に関する投資をGDP比0.7%(国連が求める最低割合)までカットした。

つまり、デンマークの国家財政は余裕を失いつつあるということだ。同時に、デンマーク政府は自国民のために投資を優先するという意思を明確に示している。


ここで議論をJewelry lawに戻そう。どうやら、多くの人がお金が有限であることを理解していないのかもしれない。この法案の反対派の主張は感情的な意見が多く、現実的な意見が驚くほど少ないように感じる。上記に説明した通り、デンマーク社会福祉は高い税金で支えられており、そのおかげで国民は手厚い保障を享受することができるのだ。

さらに、言及しておきたいのが、デンマーク社会保障モデルは普遍主義に基づく福祉を前提としており、「デンマーク国民であり、しっかりと国家に納税している限り、誰もが同じように公共サービスを受けることができる」という考えが根底にある。それ故、デンマーク国民である暁には、無料の公共サービスを受けることができる。

難民が将来的にデンマーク国民と認められれば、彼らも当然、一般のデンマーク人同様に高い税金を納めなければならないだろう。Jewelry lawはこの覚悟を難民たちに問うているように私は感じる。それが証拠にデンマーク政府のスポークス・パーソン(日本でいう菅官房長官的な人)であるMarcus Knuth氏は

"We're simply asking that if asylum seekers - in the rare case where they do come with enough means to pay for themselves then - following exactly the same rules as for Danish citizens wishing to be on unemployment benefits - if you can pay for yourself, well then you should pay for yourself, before the Danish welfare system does it."

と述べている。

最後のセンテンスが重要で、「自分たちのために(生活費やその他経費を)払える能力があるのならば、デンマーク社会福祉制度がそうする前にまずは自分たちで払うべきであるである」と意味になる。
news.sky.com


CNNのインタビューに応じた政治家はデンマーク社会福祉制度のキャパシティーの限界について言及している。
edition.cnn.com

繰り返すが、この法案の核心は、「難民から資産を巻き上げること」ではなく、「将来、デンマーク国民として生きていく覚悟あるか」を問うていることである。

非常に冷淡で突き放した言い方になるかもしれないが、国家はボランティア団体ではない。国益を追求し、国民の生命と安全を守らなければならない。それは、デンマーク以外の国にも同じである。デンマークの国家財政にも、社会福祉制度にも支えることのできる人数の限界というものがある。ある一定の人数を越えれば、クラッシュしてしまうことをデンマークの政治家はしっかり理解している。そうなると、政府は国民を支えることができなくなる。

より現実的な話をすると、難民を受け入れたからには責任を持ち、政府は彼らをケアし、デンマーク社会に馴染むことができるように言語や慣習に関する教育や場合によっては、職業訓練もしなければならない。詳細は長くなるから、今回は割愛。

感情論で「可哀想な難民になんてことを!」、「デンマークは残酷な国だ」と批判する人たちには、このような国家の仕組みが分からないのだろう。そして、現実に目を背けている。地理的に非常に近いドイツの難民政策とデンマークの政策の違いは、デンマーク政府の方が非常に現実路線であり、難民の受け入れに対して真剣に考え、それなりの覚悟を持っているということだ。話が逸れるが、一方、ドイツは移民を大量に受け入れるものの、毎日200人の移民をオーストリアに強制送還している。難民に関しても、そうならないという保証はない。

www.bbc.com


ー社会的不安

デンマークの隣国、スウェーデンで難民宿泊施設職員が難民の少年によって刺殺されるという痛ましい事件が起こった。
www.cnn.co.jp

この事件以外にも、ドイツ、スイス、スウェーデンフィンランドで強盗や女性の性的嫌がらせ・暴行が急増している。私は全ての事件が難民の犯行だとは思わない。難民を装ってアラブ系の移民が犯行に及んだかもしれないからだ。しかしながら、難民の流入の時期に重なってヨーロッパのいたるところでこのように治安が悪化し、難民に対して社会的不安が高まる風潮は自然である。デンマークはこれらの国と地理的に非常に近いため、「国民を生命や安全を守る」という観点からJewelry lawが成立とも考察できる。


ー最後に

勿論、難民政策には様々な意見や主張があるだろう。私の主張と真反対なものに対しても、それが論理的なものであるのなら、真摯に耳を傾けたい。賛成意見、異論、反論、疑問...感情的なもの以外は何でもウェルカム。私の拙い文章を最後まで読んでくれてありがとう。


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写真は、コペンハーゲン空港内ににあるカールズバーグの広告。


※1DKK=17.2円で計算

ウチ

今更だけど、明けましておめでとうございます。何気に今年初投稿。


年末、日本から突然弟がコペンハーゲンにやってきて、ベルギーブリュッセルブルージュ)、ルクセンブルク、ドイツ(ケルン)、スウェーデンストックホルム)と10日間でデンマークを含む5カ国を連れ回した。弟がこっちに来る直前まで5日間にテストに苦戦し、弟がコペンハーゲンに来てから、15日間に渡るホームレス生活がスタート。

今思えば、今年の1.4に今の寮に入居するまで同じところに最大で2泊しかしなかった。旅行はすごく楽しかったけど、英語が全く話せない弟を連れて数カ国を移動し、ホテルとホステル友達の家を転々とする生活はきつかった。ともとエミル、泊めてくれてありがとう。




今の場所に引っ越した日、「これで同じ場所で寝れる」、「やっと自分の部屋がある」というものすごい安心感に包まれて、自分の部屋に入って椅子に腰掛けた瞬間、3時間くらい深い眠りについた。この日の空は快晴で、起きた時には日が沈んで外が真っ暗だったのを覚えている。

自分だけの空間があって、一人でビールを飲んだり、いろいろな事を考える時間がある事にものすこく幸せを感じている。日本にいた時に当たり前だと思っていたことだけど、デンマークに来て5ヶ月経過して漸くそれが幸せであるということに気づいたみたい。



一つの部屋をシェアする事は勿論大変だったけど、ルームメイトは良い人だったし、色々な経験ができたから、それはそれで良かったと思う。そして、根拠はないけど、その経験が何らかの形で僕を強くしてくれたと信じている。


ちなみに今住んでいるところは、コペンハーゲン南部の空港に近く。シェア・アパートでルームメイトは3人全員がデンマーク人wwwこれは、頑張ってデンマーク語をマスターしろっていうことなのかな。

3週間前から真剣にデンマーク語習い始めた。文法は分かりやすい。英語と似ているから少し読めるし、辞書あれば少し書けるようになった。問題は、スピーキングは簡単な自己紹介ができるレベルでリスニングは全くできないこと。つまり、コミュニケーションのツールとして全く使えない。「第二外国語デンマーク語とか超かっこいいよな」、「このまま上手くなって、デンマーク語で美女口説けたら最高だよな」と鼻の下伸ばして妄想にふけりながら、普段の勉強頑張ってる。



という超雑な報告をして今日のブログは終わる。今幸福の事についてインタビューや調査しているから、もしよろしければそちらの方もよろしくお願いします。幸福に関する事もブログに書けたらいいな。

www.japanordic.com


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Photo Credit: Banri Hayashi

年末に弟とストックホルムで見た景色。写真とカメラにハマり始めたこの頃。

Osloからの来客

少し前の話。


名門山口県立徳山高等学校の同級生であった我らが誇るけんちゃんがオスロノルウェー)からやってきた。

Christianshavn st.で待ち合わせで、駅の階段を登って0.0002秒くらいで彼を識別!


それもその筈、

びっくりするほど変わってないwww

高校生の姿のまま。


彼とは元々高校1年生の時だけクラスが一緒で、2年生の時に僕は理系コース、彼は文系コースに進んだためにクラスは離れ離れになってしまった。それでも、一緒にカラオケ行ったりしたのは良い思い出。高校卒業後、初めて会ったからおよそ4年ぶりの再会。

日本で関西の大学で英語教育について勉強していて、今はオスロ大学で交換留学中。来年から大学院進学らしい。高校の時から英語の先生に興味があるって言っていてたから、着実に自分のやりたいことにに向かって進んでいるんだね。すごく嬉しかった。

1泊2日ということで時間がなかったので、彼を引き回しの刑に処した。

普段満席でなかなか座れない本が沢山あるcafé(Paludan Bogcafé)に連れて行った。

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これが店内ね。なかなかお洒落でしょ?「北欧来るとみんなコーヒー飲むから、日本にいた時よりカフェイン摂取量増えたよね」っていう話でお互い共感。

このカフェに行った前と後に僕が通っているコペンハーゲン大学の2つのキャンパス(CIty campusとAmager campus)見せたけど、やっぱりAmagerの方を気に入っているようだった。キャンパス綺麗だもんね。



この日一番良かったのは、天気が良かったこと。この時期コペンハーゲンデンマーク全体)天気が悪いから、前日とその前の日なんて雨だったのに...けんちゃんが来た日と帰った日はすごく良い天気だった。彼は晴れ男なんだろうか。

一番、見せたかったのはこの夕日。

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この写真は僕が別の日に撮ったベストショットなんだけどね。本当に綺麗。

その後は、かいくん、もとこ姉さん&お友達、けんちゃん、meの日本人5人でPaper Islandにて夕食。因みに、Paper Islandとはコペンハーゲンのストリートフードで、世界中の食べ物が集まっているところ。



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怪しい色の光(意味深)を放っているが、決してコペンハーゲンのラブホではない



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イタリアンピザとカメラの方を向くけんちゃん。



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僕とけんちゃんが食べたのはこれ。ブラジル屋台のmixed meatってやつ。気になるお値段100DKK(約1800円)。これでも、コペンでは安い外食。味はAmazing!



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みんなでパシャリ。


高校からの友達と本当にコペンハーゲンで会うなんて想像だにしなかった。今度会う時までに更にお互い成長しようぜ。Osloから来てくれてありがとう。

住まいと体調不良

9月の中旬から下旬まで咳ぜん息を発症し体調絶不調(今は完治)でキツかったのに、この時期に再び体調悪化。幸いに前回と全然違って全く咳が出ないけど、夜によく眠れないため、朝起きれず、日中は時折頭痛と常に身体が怠い。食事の量は1/2以下。どういうわけか、こっちに来て貧弱な身体になってしまった。殆ど何もしていないのにすぐ疲れてしまうからとても悔しい。

今思えば、こっち来る前すごく食べてたな。ジム、ロードバイク、スケボー、水泳をして一日4食くらい食べていたから、確実に3500kcalは一日取っていただろうか。自分でも痩せたなって感じはしている。この前、日本にいる友達とSkypeしたら「なんか、やつれたね」って言われる始末。痩せたなとは思っていたけど、やつれたのか...

運動をほとんどしていないせいか、日照時間が短いせいか。よく分からない。日照時間が短い生活は別に嫌いではない。寧ろ、表情をよく変える空を見るのが好きだから、割と楽しんでいるのかも。



以前のブログで書いたように、考えられるの原因の一つは住まいだろうか。

今住んでいる部屋を選択する時、なるべくお金を節約したかったから一番安い部屋(キッチン、バスルーム、ベットルーム全てシェア)を選んだ。それが今住んでいるところ。それでも家賃は5万円(コペンハーゲンの住宅事情については別の記事で記述予定)。そろそろ4ヶ月経つんだけど、ベッドルームまでシェアするのはキツすぎる。どんなにルームメイトが良い人でも、プライベートなスペースがないのはダメだなと実感。


まず、僕と今のルームメイトのライフスタイルが違いすぎた。

日本にいた時、平日休日関係なく夜の12時、遅くとも1時に寝て、翌朝の7時や7時半に起床するというかなり規則正しい生活を送っていた。今のところでは、大抵遅くまでルームメイトが起きていて、早くて深夜1時、遅くて3時に寝るから、パソコンのキーボードのタイプ音やライトの明かりで向こうが寝るまで基本的に僕は寝れない。向こうは完全な夜型。僕は朝型。必然的に寝る時間が遅くなるので、朝は早く起きれない。用がある時は起きるんだけど、睡眠時間が4時間の場合もあるから、日中のボーッとしていることが多いし、夕方の6時とか変な時間にものすごく眠くなる。一時期、うまくマネージメントできていたと思っていたんだけど、そんなことはなかったのね笑


次に、一人の時間がほとんどない。

デンマーク人の友達に「日本の何が恋しい?」ってよく聞かれる。最近は、家族でも愛犬でも日本食でもなく、専ら「一人暮らししていた家(アパート)」と答えるようにしている。今と同じぐらいの家賃で約9畳の完全プライベート・ワンルームに住み、ネットは超高速で、トイレとお風呂は別、実家に比べれば狭かったがキッチンは今のところよりかなり広く、電子レンジやトースターもあり、料理も楽しめていた。音楽やCNNのラジオを流しながら課題に向かい、時間がある時は大声で笑いながら遠くに住んでいる友達とSkypeしていたのが懐かしい。贅沢な生活していたんだなとつくづく思う。今はルームメイトに迷惑かけないようにしないといけないから、電話の用は必ずキャンパスで済ませるし、匂いを考えて部屋でお酒をほとんど飲まなくなった。


僕のルームメイトはすごく優しいから「そんなに気にしなくていいよ」みたいなことを言ってくれるけど、やっぱ自分の好きなように振る舞って人に迷惑かけるのは申し訳ない。

この前、僕が書いたギャップ・イヤーのインタビュー記事( 幸福とは? Vol. 1 ギャップ・イヤーについてのインタビュー )で僕の友達が言っているように、一人の時間や空間を持つという意味での「住まいが保障されている幸せ」って本当に大切なんだと3ヶ月と少しの期間で実感した(ちゃっかり自分の記事を宣伝笑)。

この状況に加えて、日本であれだけ運動していたのに今では全くしていない。そりゃ、必然的に筋力も体力落ちるよね。ウエスト周りと肩周りの筋肉の減りが顕著で服にすごくゆとり出てきた笑



この状況を何とかすべく、来月引っ越します。場所は空港近くで閑静な場所。24時間動いているメトロ沿いでキャンパスには電車の乗り換えなしに行けるのがすごく嬉しい。家賃は値上がりするけど、もう結構限界だから仕方ない。日本の同じ大学から来て苦楽を共にしたルームメイトとの生活もあと2週間と少し。自分なりに楽しもう。

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こんな感じの空模様って日本では見れなかった気がする。いや、ただ気づかなかっただけなのか。

危機感、そして情報収集力と思考へ

先日、フランスの首都パリでテロが起こった。

今年の1月7日にパリで起こったシャルリー・エブド襲撃事件とそれに派生して2月14日にコペンハーゲンで起こった銃撃事件を思い出させる。



ヨーロッパは地理的に様々な国と陸続きであり、中東ともつながってアフリカとも距離が近い。そして、ユーロ圏の中ではヒト・モノ・カネが流動的で、これらが容易に国境を越えることができる。日本にいた時に比べて明らかに、物理的(地理的)にも心理的にも他の国との近さを感じている。

僕自身日本にいた時から、SNSを通して国際情勢を日英両方でチェックしていたのだが、どうもピンとこなかった。当事者感覚が全く無かったからであろう。しかしながら、数年前に比べ外国人の友達が増えたのと、今自分がデンマークという国に住んでいるということで、日本の外で起こっている大きな出来事が他人事ではない。


本題はここから。

先日のテロ受けて、FaceBook上では多くの人がプロフィール画像トリコロールに変えている。僕がここで良い悪いを論じる権利はないし、そうするつもりもない。しかし、一体どれくらいの人がフランスに関係なく「テロ自体」について真剣に考えているのだろうかという疑問は拭えない。フランスという国やその国の友人に特別な思い入れや亡くなった方々に心の底から追悼の意を示したいという人もいるだろう。それは、「個人の自由」言葉で片付けてしまえばそれまでなのかもしれないが、残念ながら、テロや銃撃で苦しんでいる国はフランスだけではないのを知っておかなければならないし、事態は甘くない。

11月12日、レバノンのベイルート南郊外ブルジュ・バラジネで起こった爆弾テロによって、37名が死亡,181名以上が負傷している。他にもイラクやシリアにも日々こうしたテロは日常的に起こっている。言わずもがな、パリで起こったこともしっかりと目を向けなければならないが、これら国の実情が大々的に報道されず、ヨーロッパやアメリカでのテロに人々や知識人の関心の多くが行き、その他を一瞥さえしないことに違和感を持たずにはいられない。FBでフランスのようにイラク、シリア、レバノンの事が大きく報じられない、話題にされないのはなぜ?フランスは大国だから?まさか、国や人の命に優劣をつけてないだろうな?だとしたら、僕はそいつらを徹底的に糾弾する。


以前にも、アメリカのLGBTの件でFB上で人々のプロフィール画像は「レインボー」で溢れたが、あの時からそれをした人のうち、どれくらいの人がLGBTについて知識や関心を持ち、問題を様々な角度見てみようと試みた人がいるのか。今回の件にしてもあまりにも「テロ自体」に全くの意見や関心を持たない人が多い気がしてならない。

画面をタッチする、またはマウスひとつで無批判的に示す安っぽい哀悼ほど、フランスやレバノンだけではなくテロや銃撃でなくなった人に対して侮蔑的なことはないように感じる。何度も言うが、事態は甘くない。


では、どうしなければならないのか。

悲しいかな、一人ひとりは何の力も持ち得ない。僕は自分自身の限界や無力感を感じている。しかしながら、SNS上に溢れる大量の情報を取捨選択し、分析することはできる。もし、これを読んでいるあなたが日本語以外の言語を話すことができるならば、日本語で書かれた内容と外国のそれを比較することができる。就中、英語が理解できるのならば、国際情勢を把握する上で良きツールとなるだろう。その上で、普段からメディアリテラシーをしっかりと持ち、触れた情報から「自分はどう考えるか」としっかりと思考する必要がある。さもなければ、情報発信者やSNSに良いように踊らされ、いざ自分が危機に直面した時に冷静な思考や判断をすることが一層困難になる。


銃撃事件が今年2月に発生した都市に現在暮らしているが故、こんなことを考えられずにいられなくなった。


普段に比べて、昨日のコペンの空は穏やかだった。この空の向こうで多くの人が亡くなり、苦しんでいることを考えても彼らのために自分は何もできない。敗北感さえ感じる。でも、「知る(情報収集)」、「思考する」ということは続けていきたい。

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